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心の健康管理

根本安人は、
平和堂薬局に籍を置くと同時に、
精神科医として複数の病院で患者さんの診察・治療に携わっています。
今回は、東洋医学と西洋医学の両方を知る立場から、
ストレスに悩める女性の方々に向けて
興味深いお話を語ってもらいました。

女性と心の病について

東洋医学、西洋医学両方の視点から

精神科医、医学博士 根本安人

はじめに

「ストレス社会」「心の時代」と言われるようになり、ずいぶん時間がたちました。皆さんは、「心の健康管理」にたいしてどのように普段から気をつけていますか?最近は日常生活で体験するさまざまなストレスの影響で、「うつ病」、「不安性障害」、「不眠症」など、心の病に苦しむ患者さんの数が急増しています。「漠然とした不安感がつづく」、「ちょっとしたことでイライラする」、「寝つきが悪くなった」、「いくら寝ても疲れが取れない」、「過食をしてしまう、その後吐くのがやめられない」など皆さんも、ストレスによる心の病の症状に身に覚えがありませんか?ここでは心の病気について東洋医学の視点、西洋医学の視点を交えてお話をしていきます。

 
漢方薬の効果と副作用、西洋薬の効果と副作用

メンタルクリニックや心療内科を受診するとまずICD-10、DSM-4といった診断基準で診断され、多くの方が西洋薬を処方されます。
先程症状を述べたストレスの反応として生じる、うつ病圏、神経症圏の疾患に西洋医学では抗欝薬や抗不安薬を服用します。
抗欝薬の効果はもちろん抑うつ気分の改善にあるわけですが、副作用として、抗欝薬は便秘を悪化させ、吐き気を催させることがあります。また一時的に生理が止まることもあります。そのため多くの場合、副作用止めの薬を一緒に服用しなければなりません。
安定剤と呼ばれる抗不安薬を飲むこともあります。安定剤(ベンゾジアゼピン系)は一時的な不安を取るのには非常に効果的です。しかし人によっては長期間の服用によってかえって苛々してしまう、脱抑制といって感情の抑制がきかなくなってしまうなど副作用の症状に悩むことがあります。
薬の特長として西洋薬の良いところは効果が強く、効きかたも比較的早いことです。しかしその反面、西洋薬は、比較的強い副作用をもっています。
それでは漢方薬はどうでしょうか?漢方薬も同様に効果と副作用があります。
効果的な疾患としては女性特有の心の病気、生理不順に伴う精神症状、ヒステリー症状などがあげられます。
副作用としては高血圧や低カリウム血症が見られることがあります。しかし副作用の発現頻度、重症度は西洋薬にくらべ、圧倒的に少なく、妊娠中の女性、小児や高齢の方、アレルギー体質など副作用が気になる方には大変使いやすい薬といえます。

女性の心の病を治療することが得意な漢方薬

「性差医療」「女性特有の心の病」という言葉が最近よく使われます。女性の心の病は、その人生の時期によって、かかりやすい病気の種類が変わってきます。まず思春期、成人期を迎え、摂食障害、生理前のイライラ感、漠然とした不安感、などの症状が多く現れます。また母親として生きる時期を迎え、子育てによるノイローゼ、子離れに対する分離不安などの症状が多くなります。更年期になり、自律神経の症状やそれに伴う不安が強くなります。そして初老期にはうつ病が多く見られます。
このような女性特有の心の病気に漢方薬は向いているといえます。

漢方薬とは?

最後に漢方薬の効能、効果を分かりやすく説明します。漢方薬には生薬と呼ばれる天然薬が多く使われています。医食同源という言葉がありますが、生薬のなかには、普段、私たちが食べている、生姜や、シナモンなどの食物が多く含まれます。つまり漢方とは食事と薬、両方の特徴を持った治療法といえるのです。漢方薬は単なる対症療法ではなく、食事と同様に根本からあなたの体の材料をかえ、ストレスや心の病気に強い体を作ることを目指しています。もちろん上手に西洋薬と併用することも可能です。どうぞ気軽にご相談ください。我々、東洋医学のスペシャリストが皆様のご相談をお待ちしています。



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